プラント・ベース・ダイエットでちゃんと栄養は摂れるのか?

健康

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動物性食品を食べるよりも、ヴィーガンの食事がどれだけ良いのか、特に肉については多くの議論がなされています。多くの研究報告から、それぞれの栄養素について見ていきたいと思います。

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タンパク質

タンパク質は19世紀から動物性食品として認識されるようになり、それが「タンパク質 = 肉」という混乱を与える考えに至ったのです。

タンパク質は体内のアミノ酸をつくるのに欠かせません。アミノ酸は組織の修復や成長を助けるだけでなく、酵素やホルモンなどを形成します。

アミノ酸は全てが体内で作られるわけではなく、9つのアミノ酸は食事から摂取しなければなりません。良質の完全タンパク質にはその9つ全てが含まれていますが、不完全タンパク質には数個しか含まれていません。一般的に完全タンパク質は動物性由来に多く、不完全タンパク質は植物性由来に多いです。ただし、さまざまな植物性食品を組み合わせて食べることで、全てのアミノ酸が含まれた完全タンパク質を摂ることは可能なのです。

つまり、ヴィーガンの食事でもうまくバランスが取れていればアミノ酸の摂取は問題ありません。

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脂肪

植物性と動物性で違うもう一つの主要栄養素は脂肪です。研究では飽和脂肪が血中コレステロール値を上げ、それが心血管疾患を引き起こすリスクを高めると示されています。一般的に肉をよく食べる人は、摂取する脂肪の22%が飽和脂肪なのに対して、ヴィーガンは5~8%と少ないです。

一方で、動物性食品にはオメガ3、オメガ6脂肪が含まれています。これらは知覚、運動、認知組織にとって重要で、心血管疾患の予防や精神疾患の治療でも注目されています。

ヴィーガンの食事ではオメガ6を摂るのには問題ありませんが、オメガ3の摂取量は魚由来の脂肪が取れないために少ないと言われています。しかし、実際にはチアシード、クルミ、亜麻仁などからオメガ3を摂ることは可能なのです。

また、ヴィーガンは平均してコレステロール値、血圧、BMI値も低いため、心臓病や高リン血症、糖尿病にもなるリスクが低いです。

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炭水化物

炭水化物も健康になるための主要栄養素の1つで、1日に摂る栄養素のうちの1/3は精製されていない複合炭水化物を摂るのが良いとも言われています。ヴィーガンは平均して動物性食品の食事と比較すると、炭水化物、特に繊維の摂取量が多いです。食物繊維は心臓病、脳卒中、肥満、消化器疾患、大腸癌を含む多くの病気を発症するリスクを減らします。

穀物や豆類については、それらが「反栄養素」を含んでいることから大きな議論を生んでいます。穀物や豆類に含まれるフィチン酸塩、タンニン、シュウ酸塩、ポリフェノールが他の栄養素が吸収されるのを邪魔するからです。例えば、タンニンはタンパク質が消化を抑制し、フィチン酸塩はミネラルの吸収を抑えます。

しかし、研究では食べる前の下準備や調理することで解決することが報告されているのです。タンパク質の消化については、煮ることで93%まで改善することができ、圧力鍋を使えば105%の改善が見られたとされています。5つの異なる豆類に対する実験では、温度によってチアミン、ナイアシン、カロテノイド、ビタミンB6、葉酸の吸収が改善、シリアルを叩いて潰すことで亜鉛、鉄分、カルシウムの吸収改善、水に浸けることで穀物のフィチン酸塩の含有量が50%減少し、発酵することでは90%減少、また、ビタミンBの含有量も改善されたとも報告されています。

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ビタミンA

ビタミンAは細胞組織形成、視覚、肌の健康などには無くてはならないもので、動物由来が多いレチノールとオレンジ・黄色の野菜・果物由来が多いベータカロテンの2種類あります。ヴィーガンの食事ではレチノールが少ないため、その分は豊富なカロテノイドで補われています。

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ビタミンB12

ビタミンB12は通常、植物性食品から摂ることはできませんので、栄養強化された食品やサプリメントから摂ることになります(テンペや海苔に含まれているか、まだはっきりと確認されていません)。

研究によると、肉をよく食べる人のビタミンB12の摂取量はヴィーガンよりも多く、ヴィーガンの中にはビタミンB12が不足している人も見られると報告されています。ビタミンB12不足は精神病、気分障害、認知症、集中力低下などを含む精神・神経症状を引き起こすこともありますので、サプリメントで摂ることが必要でしょう。

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ビタミンDとカルシウム

ヴィーガンの摂取量が少ないもう1つのビタミンはビタミンDです。他のダイエット(食事)法と比べて最も少ないことが分かっています。カルシウムを吸収し、骨を健康にするのに必要なビタミンDは、太陽光を15~20分浴びることで肌から摂ることはできますが、動物性食品や栄養強化食品にも含まれています。ビタミンDと関わりの深いカルシウムもヴィーガンは摂取量が少ないです。

しかし、ヴィーガンはビタミンDが不足しているとされる一方で、研究では、骨量の減少や骨折についてはヴィーガンでない人と比べても違いはなく、また、カルシウムの摂取量も少ないにも関わらず、骨密度についても違いはないとの結果が示されています。

ヴィーガンは骨の健康に関わるマグネシウム、カリウム、ビタミンKは十分に摂れているのです。さらに、プラント・ベース・ダイエットは一般的にアルカリ度が高く、特に骨の健康には良いとされています。一方で、肉を良く食べる食事は酸性度が高いためカルシウムを減らしてしまいます。

つまり、表面上、ヴィーガンはカルシウムとビタミンDの摂取量は少ないですが、それによって実質マイナスの効果は現れていないのです。

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亜鉛

いくつかの研究報告ではヴィーガンは亜鉛の摂取量が低いとされていますが、血漿(けっしょう)濃度は肉を食べる人のものと違いはありません。このことから、長期的にヴィーガンの食事を続けることで摂取量が低くても体内の補正機能によって調整が行われているのではないかと考えられています。

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鉄は動物性食品に豊富に含まれる栄養素の1つで、動物由来の鉄はヘム鉄と言われ、植物由来の非ヘム鉄と比較すると吸収率が高いです。ただし、ヘム鉄を摂り過ぎると心臓病や癌になるリスクを高める鉄過剰症になります。

栄養素ごとに見ると、それぞれ健康にとって優劣はあるものの、特にプラント・ベース・ダイエットにはそのデメリットを補う調整が体内で行われることも分かると思います。数々の研究でもプラント・ベース・ダイエットを実践することで様々な病気に対する予防効果も報告されているのです。

プラント・ベース・ダイエットで不足しがちな栄養素をどのように補うかを考えて対処すれば、動物性食品を食べる必要はなく、より健康になることができるでしょう。

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